仕事内容
保育士・栄養士の仕事内容、1日の流れをご紹介します。
仕事
保育士の仕事について
保育士は、子どもの大切な命を預かり、子どもの健やかな成長を支援する、とても意義のある仕事です。
安心・安全な環境づくりと、年齢に応じた適切な教育を行うことが求められます。
保育時間以外にも、作業や会議、行事の時期にはそれに向けた準備や対応など、保育士の仕事は体力を要し、時には残業が発生することもあります。しかし、業務負担軽減のためのICT化や、毎年月額給与を改善するなど国や行政の施策もあり、全国的に保育士数や処遇も改善されてきています。
仕事内容は、働く施設の分類や施設の方針によってさまざまですが、大別すると以下の4つです。
- 身の回りのお世話
- 生活習慣を身に付けさせること
- 年齢に合わせた成長サポート
- 保護者への連絡・相談
さまざまな遊びや集団生活を通して、子どもたちは情緒豊かに成長し、また人間関係を学びます。子どもから必要とされ、子どもの成長を感じたり、保護者との信頼関係が築けたり、多くのやりがいを感じることができます。
栄養士の仕事について
保育所や認定こども園において、子どもの育ちを保証するうえで、給食や食育は、保育・教育と共に需要で大切な部分です。その中で、栄養士は、子どもたちに安心・安全でおいしい食の提供をする大きな役割を担っている素晴らしい仕事です。
保育園の栄養士は、勤務時間がある程度一定(8時前後から17時前後まで)で、残業が比較的少なく働きやすい部分もあります。 仕事の内容は大別して2つです。
- 調理作業
調理員と協力して、野菜の切込みや食材の下処理、調理、盛り付けを行います。他にも、離乳食やおやつも作ります - 事務作業
主に午後のおやつの時間後など(園によって対応が違います)で、調理献立の作成、発注、書類の管理、給食便りなどを行います。
その他、食育の活動についても専門性を発揮することが多いです。子どもたちに食材についての話をしたり、調理の体験の指導をしたり等、食の体験を通して、子どもたちに食に対する理解や食事の楽しさや重要性について深める活動を行います。
園児が給食や手作りおやつを楽しみにしたり、保護者が園の給食に感謝したり、レシピを参考に自宅で園の献立に挑戦したりすることが、栄養士の大きなやりがいにもつながっています。
一般的な園の一日
職員出勤
園の開園時間が、11時間程度なので、早く出勤する人と遅く出勤する人がいます。
園児登園
自由遊び
栄養士 登園した園児の確認、献立、アレルギーの確認、食材の納品確認、調理員との打ち合わせ
10時のおやつ
栄養士 おやつの提供と片付け、給食の準備
カリキュラムに沿った保育・教育
お昼ごはん
栄養士 検食、給食の提供
お昼寝の準備
お昼寝
保育士 記録物の記入、午睡の確認、休憩
栄養士 給食の片づけ、食器の洗浄、昼食、休憩
おやつ・片づけ
栄養士 おやつの提供と片付け、事務作業
自由遊び
栄養士 給食室の清掃、事務作業(献立の考案等)
お迎え
栄養士 保育士や調理員との打ち合わせ、必要に応じて夕食の準備
延長保育
職員退勤
- 生活のリズムを大切にし、園児の年齢に応じて、活動の流れを調整します。
- 一日の流れは、それぞれ園によって違いますので、各園に問い合わせてください。
園児に対する職員配置
0歳児は3人に1人、1~2歳児は6人に1人、3歳児は15~20人に1人、4~5歳児30人に1人の国家資格を有した保育士(保育教諭)を配置しなければなりません。
先輩インタビュー
鹿児島の保育所・認定こども園で働く保育士や栄養士の先輩の皆さんに、保育士・栄養士を目指したきっかけや、仕事のやりがい、今の職場環境や今後の目標について聞きました。これから保育士・栄養士を目指す皆さんはぜひ参考にしてみてください。
保育教諭・栄養士を目指した理由
幼い頃に通っていた保育園の先生が大好きで、自分も子供から好かれる保育園の先生になりたいと思い、保育者を目指しました。
保育教諭・栄養士でよかったと思うこと、大変だけどやりがいを感じること
保育士でよかったと思うことややりがいを感じることは、子どもたちの成長を見れることです。できなかったことができるようになるまで、一生懸命練習を頑張ってできた時の笑顔や達成感を味わう姿をみて、とてもやりがいを感じます。
同僚や先輩、職場環境について
職場の雰囲気はとてもいいと思います。悩みや保育に対しての疑問等を相談できる先輩や、いろいろなアドバイスをくれる先輩がいるので、とても心強いです。
目標や夢、これからの目標
目標は、保育力の向上です。子どもが「明日も保育園楽しみだ!」と思えるように保育力の向上に努めていきたいです。
これから保育教諭・栄養士を目指す人へメッセージ
仕事は、正直大変なこともあります。それ以上に「先生大好き」「今日も保育園楽しかった」と言われると大変なことなんて、すぐに忘れます。かわいい子どもたちが待っていますよ。
保育教諭・栄養士を目指した理由
子どもが好きで、小さい頃から保育園・幼稚園の先生になりたいという夢を持っていました。進路を決める高校時代に、自分の卒園した幼稚園の先生に話を聞く事ができ、改めて子どもの成長に関われる仕事に就きたいと強く思うようになりました。
保育教諭・栄養士で良かったと思うこと、大変だけどやりがいを感じること
こども園の子どもたちや一緒に働いている先生達と毎日楽しく過ごしています。業務内容によっては“大変そう”にみえる事もあるかもしれませんが、在園児や保護者との関わり、卒園後に近況報告などで訪ねてくれる卒園児など、他の職種では味わう事のできない貴重な出会い・子ども達の成長過程に携われる喜び、全てが財産だと思っています。子どもの成長を共有し、みんなで一緒に喜ぶ毎日が充実しています。
同僚や先輩、職場環境について
同僚や先輩、みんな大好きです。職場では、みんなが優しく、話しやすく、温かい職場だからこそ、子ども達に優しく自信を持って関わる事のできるとても素敵な職場です。
目標や夢、これからの目標
日々の忙しさから、保護者支援への不十分さを感じています。親子広場などで子育てについて不安や発達・発育についてのアドバイスなど、保護者が気軽に話せる場を作る事で、親が安心して子育てできる、子どもが喜んで登園できる、こども園になりたい。
これから保育教諭・栄養士を目指す人へメッセージ
子どもの成長過程に携わり、子どもや保護者と一緒に喜びを共有する事のできる素敵な職業です。在園中だけでなく、卒園してからも慕ってくれる子どもや保護者の方。心を込めて関わる事で子ども達から沢山の愛情・力をもらえるやりがいのある仕事です。
毎日、幸せを感じながらお仕事する事ができますよ♡
保育教諭・栄養士を目指した理由
もともと子どもと一緒にいることが大好きでしたが、中学生の職場体験で保育園での仕事を経験し、その時に『保育士に向いているね』と言われてから、この職業を目指すことを決めました。
保育教諭・栄養士で良かったと思うこと、大変だけどやりがいを感じること
子どもを第一に考えて、保育をしたり仕事をしたりする難しさはありますが、子どもたちの日々の成長や、行事ごとの達成感と感動、子どもたちから集まってきてくれたり、やりがいを感じる場面はとても多いです。
同僚や先輩、職場環境について
優しく教えてくれる先輩の先生や、同僚や後輩などと、保育についてのコミュニケーションをしっかりとることや、時には世間話や雑談をしたりしながら、職員同士がいつも元気で笑顔でいます。とっても元気になれる職場です。
目標や夢、これからの目標
今は学童保育を主にしていますが、園児との関わりを増やして、園の担任も経験し、園児から小学生までの担任ができる、保育園で唯一の保育士になろうと思います。
これから保育教諭・栄養士を目指す人へメッセージ
保育士になるための勉強や、実習などいろいろと大変だと思いますが、保育や学童という人を育てる現場は、他の職業では体験できないような達成感や感動が待っています。がんばってください。将来、是非一緒に働きましょう。
保育教諭・栄養士を目指した理由
小さい頃から、年下の子と接することが大好きだったことがきっかけです。学生の時の職場体験などでも保育園へ行き、「やっぱり保育の仕事、憧れるなぁ」と実感し、保育士になろうと気持ちが固まりました。
保育教諭・栄養士で良かったと思うこと、大変だけどやりがいを感じること
子どもの成長を、そばで感じられる喜びは大きいです。昨日まではできなかったことが、今日はできた!!などと子どもたちの喜ぶ姿を見ると、保育士やってて良かったなと感じます。
同僚や先輩、職場環境について
幅広い年齢の先生方がいて、いろいろな保育方法や、考え方を学ぶことができ、日々刺激を受けています。また、気軽に相談したり、アドバイスをもらったりでき、心強いです。
目標や夢、これからの目標
初心を忘れず、子どもの目線に立って一緒に遊び、学べる保育者になりたいです。子どもたちに「保育園楽しかった!」と1日の終わりに感じてもらえたらいいなと思います。
これから保育教諭・栄養士を目指す人へメッセージ
保育士になる前は「ちゃんとやっていけるかな」「保育士向いているかな」と不安になることもありました。いざ保育士になり、子どもたちの中に入ると大変なこともありましたが、それ以上にやりがいを感じることができ、気づいたら10年以上も働いています。
保育士になって良かったと思える未来のために頑張ってください。
保育教諭・栄養士を目指した理由
私は、当時通っていた保育園の先生に憧れて保育士を目指すようになりました。その先生は、一人ひとりをしっかり見て、明るく優しく接して下さったのをよく覚えています。私も先生の様に、一人ひとりの個性を伸ばし、子どもたちが安心できる環境を作っていける保育士になりたいと思ったことがきっかけでした。
また、私には10歳下の弟がいます。両親は共働きで忙しかったので、ミルク作りやオムツ替えなどのお世話を手伝っていました。赤ちゃんから成長していく姿を近くで見守ってきた経験から、子どもの成長に寄り添えることの喜びや感動を実感し、保育士になりたいという思いが強くなりました。
保育教諭・栄養士でよかったと思うこと、大変だけどやりがいを感じること
私がやりがいを感じるのは『子どもたちの笑顔が見られたとき』『子どもの成長を感じられたとき』です。一人ひとりに個性があり、個性を尊重しながら集団行動や社会のルールなども教えていかなければならないので、対応に悩むことも多々あり大変ですが、大好きな子どもたちから『先生、大好き!』と言ってもらえたり、昨日までにできなかったこと(歩く、苦手な物を食べる等)が突然できるようになったところを見る事ができたりしたときに、今までの疲れも一気に吹き飛んでしまうほど「保育士になって良かった」と心から思います。
同僚や先輩、職場環境について
私たちが専門学生の時に今の職場で実習させていただき、先生方や職場の雰囲気がとても良く、子どもたちものびのび過ごしており、「ここで働きたい!」と思ったのをよく覚えています。新卒から働かせていただくことができ、毎日先輩方や子どもたちと一緒に楽しく過ごしています。困っている時には、親身になって話を聞いて一緒に考え、優しくアドバイスして下さいます。日々の保育の中で先輩方から学ぶことが多く、自分自身とても成長できる環境にあると実感しています。
目標や夢、これからの目標
子どもの『個性』を大切にしていきたいです。一人ひとり性格、性質は違うので、もちろん成長スピードも個人差があります。その子にあった保育ができるよう、日々努力していきたいと思っています。
これから保育教諭・栄養士を目指す人へメッセージ
『大変』『つらそう』というイメージが先行されがちな保育士。最近、テレビで虐待(不適切な保育)のニュースをよく見かけるので、より一層感じますよね。たしかに、どの職業も楽しい事ばかりではないので、大変なことももちろんあります。ですが、子どもたちの成長を近くで見守ることができ、子どもたちの元気な姿や可愛い笑顔からたくさんのパワーがもらえる“保育士”は本当に素敵な仕事だと思います。実習や就活などこれからいろんな壁にぶつかるかと思いますが、自分のペースで頑張って下さい。応援しています!
保育教諭・栄養士を目指した理由
泣き虫でイヤイヤっ子だった私を温かく優しく成長を見守ってくださった保育園の先生に憧れて、保育士を目指しました。
保育教諭・栄養士で良かったと思うこと、大変だけどやりがいを感じること
子ども達の成長を一緒に感じることが出来たり、「先生大好きー!」と笑顔で駆け寄ってきてくれた時に、頑張ってよかったなと感じた時です。
同僚や先輩、職場環境について
質問に対してすっごく丁寧に答えて下さったり、アドバイスも分かりやすく、さらに優しく教えて下さったりと、とても温かい場所(職場)です。
目標や夢、これからの目標
もっともっと子ども達に寄り添い、心温まる場所を作れる保育士になりたいです。
これから保育教諭・栄養士を目指す人へメッセージ
実習やテストなど大変なこともあると思います。皆さんが今頑張っているその先には、きっと可愛らしい子ども達の笑顔が待っていると思います。「今」しかない時間も大切にしながら、頑張ってください!!
就職活動のポイント
認可保育所・認定こども園とは
認可保育所は厚生労働省に、認定こども園は内閣府に、それぞれ定められた基準を満たし、国から認可されている施設のことです。保育される人数に対して、保育士の人数や、施設の面積(広さ)、設備などが法律によって決められています。
認可保育所は、0歳~小学校入学前の未就学児を対象に保育する施設で、保護者が就労等で保育が必要な子どもを保育する児童福祉施設をいいます。認可保育所には、市区町村が経営主体となる「公立保育所」、社会福祉法人などが経営主体となる「私立保育所」があります。また、保育所(原則20人以上)より少人数の単位で、家庭的保育に近い雰囲気のもと、きめ細やかな地域型保育を行う「小規模保育事業所」もあります。
認定こども園は、0歳~小学校入学前の未就学児を対象に、幼稚園と保育園の機能や特徴を一体化した施設です。保護者が就労していない場合も、子どもを預けることができ、地域の子育て支援について幅広く対応しています。幼稚園と保育所の機能や特長を併せ持つ幼保連携型や、認可保育所が幼稚園的な機能を備える保育所型認定こども園があります。
採用までの流れ
施設を選ぶ
- 保育実習の経験を活かす
- 園に連絡を取り、積極的に施設見学をしてみる
- 学校(養成校)の担当課に相談する
- ハローワークや鹿児島県保育連合会に相談する
- 候補園の勤務条件について確認する
希望園に連絡する・応募する
- 希望園の求人票を確認する(学校やハローワークで)
- 学生は学校または希望園に、一般の方はハローワーク又は希望園に書類提出する
※書類(履歴書・卒業(見込み)証明書・資格(見込み)証等)
面接・実技等を受ける
- 集合時間や場所を確認する
- 明るく自分の言葉で受け答える
- 働きたい思いをしっかり伝える
内定をもらう
就職
慌てて施設を選ぶのではなく、余裕を持って活動しましょう。
時間に余裕があるうちに、情報収集すると、いくつかの選択肢ができ、自分の長所や目標に合う施設をじっくり選ぶことができます。
保育士の復職について
保育士資格を持ちながら、現在は保育士として働いていない潜在保育士の方は、全国に約80万人いると言われています。給与面の不満や、家庭や子育てと仕事の両立、体力面・精神面の負担などの不安から、復職を断念する方も多いようです。
しかし、パートや派遣保育士など、勤務時間や仕事量を調節できる働き方もあります。経験により、基本給が加算されることもあります。ぜひ求人募集中の施設に相談してみてください。県では、保育士の復職を応援する研修会も実施しています(以下リンク参照)。
潜在保育士の皆さんが自分らしい働き方を見つけて安心して復職することができ、これまでの経験や知恵を生かして、再び保育の現場で活躍されることを願っております!
行政等の支援について
県や市では、保育士を目指す皆さんをサポートするさまざまな支援を行っています(以下リンク参照)。